なんか（秋刀魚のハンバーグ）

私の故郷だけでしょうか、秋刀魚のハンバーグを「なんか」と言います。漢字変換はどうなのかさっぱり分からない「なんか」です。こんな分からないネーミングもあれば、触ると手が切れるので「手っ切り草」と分かりやすいネーミングもありますが、この草の正式名称が分かりません。見た目はレモングラスっぽく小川のそばに生えてます。

トロ箱で秋刀魚が届きました。秋刀魚は刺身が好きですが、久しぶりに「なんか」も食べたくなりました。

この「なんか」は、家庭によって味が微妙に違い、そしてどれも美味しいの。お弁当で交換したり、遊びに行った家でおやつで出されたりするの。亡くなった祖母もそうでしたが駄菓子食べてると眉をひそめ「コロッケでも食べてなさい」というスタンス。お年寄りのいる家は大概そうでした。夏休みのおやつは、トウモロコシ・西瓜・枝豆・手作り心太でした。海水浴の後、かき氷食べてるの見つかると怒られました。今だに甘いお菓子は後ろめたい。

材料

秋刀魚・・・6尾　　　味噌・・・大さじ1　　　おろし生姜・・・大さじ1

卵・・・1個　　　乾燥してるお麩（乾燥した高野豆腐でも）・・・右手のひらに乗るくらい
ここに、砂糖大さじ1入れちょい甘めにする家もあるし、ねぎや青紫蘇人参を入れる家もあります。
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おまけの黒はんぺんのレシピ
*魚は鰯や鯵で作りますが、秋刀魚の時季は秋刀魚の黒はんぺんが食卓に出ました。
秋刀魚・・・2尾　　砂糖＆みりん・・・各10g（小さじ2）　　山芋（すり下ろす）・・・60ｇ　　卵白・・・1個
下記の2まで行った後、材料を入れすり鉢等で滑らかに混ぜ合わせ、熱湯にカレースプーンですくってポトポト落とし、浮き上がったら出来上がり。形は丸めの三日月っぽくになります。この形が祖母の黒はんぺん。これがタマランポンチで旨いんです。生姜醤油で食べたり、お吸い物に入れたり、甘辛く煮て食べました。
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作り方

1.三枚に下ろし塩水で洗い、皮を取り塩水で洗います。秋刀魚や鰯のような青魚は塩水で洗うとより美味しくなります。「イワシも塩で三度洗えばトロの味」こんなことを祖父が言ってたんです。
ここでお刺身で食べる分は別に。



2.刺身大に大まかに切った後、包丁でたたくかハンドブレンダーやフードプロセッサー等で小骨が細かくなるようにします。

3.生姜はチューブなら、うにゅにゅにゅと出します。これで大さじ1杯くらいかな。味噌は好きな味噌で。
つなぎは、卵とお麩です。お麩は余分な水分を吸ってくれるし食感も面白いし、小麦粉だと粉っぽくなるから。何よりお麩が大好きだからです。チキンナゲットもお麩入れて作ります。お麩は手でバキバキ細かくしても、ブレンダーに任せても。高野豆腐の場合硬いので、下し金で摩り下ろします。

4.全部合わせて、ゆるいかな~でいいの。ここで小麦粉を使って作ると、ゆるいと思い大量に入れてしまい粉っぽく食感も最悪になるの。
熱したフライパンに薄く油を敷いて、スプーンでポトリとなるべく丸く置きます。ハート形にしようとし歪になった残念な図→。

写真程度の焦げ色がついたらひっくり返し、両面色がついたら出来上がり。ちゃんと中まで火が通ってます。外はカリっと、中はふわほく。お味噌と生姜で冷めても美味しいです。お好みで、ケチャップとウスターソース1：1を合わせて絡めても美味しいです。

ある日の父と姉の会話。
姉「お父さん、マモルおじさんてどんな字書くの？」
父「・・・・なんしろこたえた字だ」。私は「守」しか浮かばず、さっぱり分からなかった。
しばし天井を見つめた後、姉「お父さん、衛生の衛って字？」
父「そうともいう」。これを踏まえ父に電話で訊いてみた。
「お父さん、ナンカってどんな字？漢字あるの？」
父「ナンカはナンカだ」流石お父さん、細かいことは気にしません。ナンカの漢字より、祖母譲りのナンカを作ったことが大切らしく喜んでくれた。
たまに訊かれる私のふざけてる様に思えるハンドルネームは、父が私を呼ぶ「あぁ」からなんです。嗄れた声でカラスが鳴いてる声は、父が私を起こす時の声そっくりで一気に子供の頃（父に起こされてた）にタイムトリップします。

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タグ：秋刀魚 黒はんぺん ナンカ

コメント 3

*kakoさん、HALさん、今造ROWINGTEAMさん
nice!をありがとうございます。
by あぁ (2010-10-17 12:27) 

「なんか」？！
初めて聞きました！
秋刀魚のハンバーグも、どこの家庭でも作るというものではないでしょう。
基本的な料理百科みたいな本にもないと思う…
ちょっと手間がかかるけど、健康的ですよねえ。
子供のおやつにはとても良さそう！

「あぁ」って呼ばれてたんですか～！
それは「おい」みたいな？名前を縮めてとか？
うちの母は子供の頃「と」と呼ばれてたそうです。
大抵すぐ上の姉と一緒に「りぃ、とぉ」って心持ち伸ばす感じで。
by sana (2010-10-18 15:16) 

*sanaさん、ありがとうございます。
祖母から教わった料理は、本に出てない物が多いです。
この「なんか」も、舌と祖母が作ってる映像の記憶で再現です。

名前は小さなころ発音ができなく、自分のこと「あ～り」と言ってたの。
それを父が「あぁちゃん」と呼ぶようになったの。

「とぉ」は「and」の「と」ではなく、「とわこ」さんとか「登美子」さんの「とぉ」ですよね。
将棋好きの父親から「桂馬」「歩」とつけられた兄弟。
同級生の弟の「歩」君は、「ふ」と呼ばれてました。
by あぁ (2010-10-19 09:15)